マンションからこの新築に移り住むオーナーご夫婦。奥様の思い出のコレクションは旅先で買い集めたタンブラー。そしてご主人の趣味の一つはクルマ。それぞれの好きなものを眺められる場所を一箇所に、しかも壁面に、という設計アイデアが斬新でした。さらに一番近くにキッチンを配置。バーカウンターのように向かい合って語りあったり、お酒を飲んだり、自然とコミュニケーションが生まれる場にしました。名付けて“ワンダーウォール”はこの住まいの象徴的な空間。悩んだ末に生まれた「心穏の住まい」というネーミングは、「古今」と「心穏やか」をかけ合わせたもので、ご夫婦の思い出や物語を表現する機能面と、ここからはじまる豊かな時間のイメージを込めました。豊かさとは単なる贅沢なスペックや高級感ではなく、そこでどういう暮らしを実現していきたいかを具現化したもので、当然ひとりひとり違うものだと、常々思うのであります。
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